映像スタジオでグレーディングを行う場所と聞き、グレーディングというものを理解するところから設計が始まりました。普段何気なく見ていた映画やCM、ドラマなどはシーンに合わせて色が加えられ、より一層作品を引き立てていることを知りました。
それを見たことで素人目に見てもグレーディング有無では全く画の質が違うことを体験し、繊細で創造的な仕事であることを理解しました。
エントランスに設けた絵画とそこから続くモルタルのクラックの表現は、施主様からの”ゲルニカを内装にしたい”という要望に対し、『破壊』と『創造』というキーワードを掲げ生まれることとなりました。
画家の方が描いた作品を、ケイカル板に本実(ほんざね:木目のコンクリ)の風合いを施した材料に印刷しており、モルタルの壁面が壊れて、壊れたところから創造が出てくるというストーリー展開の中でエントランスの絵画や室名のサインの箇所にクラックの表現を施しています。
CLIENT DATA
クライアント ARTONE FILM様 |
施工 クラフトイマージ(株) |
設計デザイン クラフトイマージ(株) |
場所 東京都目黒区 |
船越智 荻原武彦 |
施工年月 2021年10月 |
撮影 牧野弘 |